【中評価】「シンプルの極み、伝統のさっくり食パン。」 「レビュアー」さんの「紀ノ國屋　イギリスパン　厚切」についてのクチコミ・評価

シンプルの極み、伝統のさっくり食パン。
紀ノ国屋ブランドと共に成長し、長きに渡るロングセラーを誇る食事パンとして有名なこちら、縦に伸びた薄手の山型食パンのイギリスパンを頂きました。
厚みとしては6枚切サイズかと思われる、ごく標準的な厚さ（関西人の自分としてはかなり薄めに思えるのですが）の3枚入りタイプ。
トースト向けの食パンとしておなじみの縦に長い山型食パンは油分控えめのあっさりとした印象を受けます。
ほのかに酸味の効いた芳ばしさを漂わせ、自家製ホップ種に由来するものか、どことなくサワー系に通ずる特有の香りが感じられます。
手に取った感じはザラッとやや乾燥気味な粗めの感触、まずは生食で一口試食してみる事に。
ミミの部分も表面もドライな舌触りで、長所として捉えるならばバターやジャム等のスプレッドがよく染み込みやすく乗りやすいかなと思います。
しかしモチモチと柔らかな食感のパンを好む自身の舌にはややパサつきが強く感じられ、飲み物がないと飲み込む際に多少困難しそうです。
とは言えイギリスパンは元来トースト向けの食パン、利点を活かす為軽くオーブントースターで加熱して再度試食すると
表面はパリッと香ばしさがグンとアップ、サクッと軽い歯触りに程よい甘み、少々塩気の強さを漂わせるシンプルさが味わえます。
生食にて感じたパサつきも、トーストすることによって気にならない食感へと変化。しかし雑な味にはならず、噛めば噛むほどにおいしさが増す丁寧な作りを楽しめます。
クリーミーなリッチさとは真逆の、プレーンでシンプルなまっさらなおいしさ。飾り立てない本来の旨みを頂けました。