わさび&ビーフ味のポテトチップス対決
皆様ごきげんよう。菅目直衣、一筆啓上つかまつる。
マスコットキャラクターの牛は先日“わさっち”と改名したばかり
ようやく梅雨も明けていよいよ夏本番、照りつける日差しに少々まいりがちのこのごろ。食欲も減退気味なそんなときにもおいしいスナックといえば、わさびのすっきりした香りとピリッとした辛味が食欲をそそりビーフの濃厚な旨みがたまらない、おなじみヤマヨシの「わさビーフ」。
“ポテリッチ”というだけあって豪華なパッケージ
しかしここへ来てポテトチップス界の覇者、カルビーより同じくビーフとわさびのフレーバーポテトチップスがファミリーマートなどコンビニ限定で発売された。その名も「ポテリッチ ビーフとわさび味」。
旨みと辛味という組み合わせに厚切りカットで食べ応えも加わった、カルビー「ビーフとわさび味」は、1987年より発売されている元祖わさビーポテチ、ヤマヨシ「わさビーフ」の牙城を打ち崩すのか、はたまた返り討ちにあってしまうのか。
今回はこの2つの食べ比べをしてみよう。
外見と香りを比較
厚切りぎざぎざカットの「ポテリッチ」
まずは「ポテリッチ」から見ていこう。
厚切りポテチの定番ぎざぎざカット、そこにまぶされた塩と茶色い旨みエキス粒。この時点ではあまりわさびの香りはしないため、見た目・香りともに普通のコンソメチップスとさほど変わりない。
ただ厚みがある分染み込みが多いのか、やや油の香りが気になった。
薄切りカットの「わさビーフ」
次は元祖「わさビーフ」。こちらは昔ながらのポテトチップスにならって薄切りタイプ、塩と旨み粒がまぶされコンソメが香るその姿はやはり特徴に乏しいものがある。
外見における2者の違いは切り方だけといっていいだろう。
味わいを比較
厚めのポテトに負けない強めの旨み
ではいよいよ実際食べて味わいの違いを比べてみるとしよう。
「ポテリッチ」を一枚口に放り込むとまず感じるのは強い旨み。
食べ応えあるガリガリざくざくとした歯ざわりの分厚いポテトチップスに負けないしっかりした味わいだ。そして追いかけるようにわさびがピリリと利いてくる。
しかしやはり、わさびの香りはあまりたっていないように感じられた。
意外とチキンパウダーが多い「ポテリッチ」
原材料を見てみると、ビーフパウダーのほかにチキンパウダーなどの旨み成分がたっぷり使われているのがわかる。これにより厚みのあるポテトにマッチした強い旨みが出ているのだろう。
軽い歯ざわりにふさわしく、意外と甘くやさしい旨み
「わさビーフ」はどうだろうか。
こちらを一枚口に運ぶと、舌に広がるのは意外なことにほんのり甘さを感じるやさしい旨みだった。これがパリパリシャクシャクという軽い歯ざわりによくあっている。
辛みも「ポテリッチ」に比べるとマイルドで、わさびにしてはじんわりと現れて幾分あとを引くようだ。
その一方でわさびの香りは口の中でふわりと立ってくる。涙を流すほどでなく程よくすがすがしい香りが、どうしても油っこさのあるポテトチップスをさっぱり食べさせてくれた。
“長野県産わさび100%”が利いている「わさビーフ」
こちらも原材料を見てみると、糖類やオニオンが旨みにやさしい甘さを与えていることがわかる。もちろんビーフパウダーをはじめとする旨みの素も引けを取っていない。
何より使用しているのが長野県産わさび100%なのが高い香りのゆえんだと思われる。
勝敗の行方は
厚切りぎざぎざカットの食べ応えとそれに見合う幅の広い旨み、スパイシーな辛味と強くはっきりした印象の「ポテリッチ ビーフとわさび味」。軽い歯ざわりと繊細な旨み、マイルドな辛みの「わさビーフ」。
それぞれ味わいはどちらも甲乙つけがたい。しかしあえて勝敗を決めるなら、その香り高さから元祖のヤマヨシ「わさビーフ」に軍配を上げたい。
もちろん好みは人それぞれ、異論も多々あろう。やはりこういうものは自分の舌で決めるに限る。
「わさビーフ」は通年販売しているが、「ポテリッチ ビーフとわさび味」は9月中旬までの期間限定であるため、気になったならばお早めにお近くのコンビニに立ち寄っていただきたい。