「たまごかけ風焼そば」と“たまごをかけた焼そば”
焼いてないのに“焼きそば”、焼かずにおいしい“焼きそば”と言えばそう、皆さんご存知のカップ焼きそばだ。
ネット上にはいろんなチョイ足しアレンジもあるけれど、今回それらを上回るまったく新しいアレンジを、みずから提案するメーカーが現れた。
その挑戦的なメーカーとは大阪の老舗エースコック、加える一品は“卵”。
温泉卵とかじゃなくて生の卵だ。
エースコック「たまごかけ風焼そば まろ旨ソース味」
驚きの新感覚カップ焼きそば「たまごかけ風焼そば まろ旨ソース味」、それがどんな味わいなのか、これは絶対食べてみなければ――。
“卵黄”でまろやかソフトな味わいに
業界初の新食材“卵黄”を使った“きみまろペースト”が付属。
“たまごかけ“と言っても、さすがにカップ焼きそばに生卵はつけられない。
その代わりについてくるのは、卵の中でも最も濃厚な部分、“卵黄”のおいしさをペースト状にした“きみまろペースト”だ。
食欲をそそる香りに加え、コクと旨味たっぷりの焼きそばソースがからんだ麺に混ぜ合わせると、今までにないまろやかでソフトな味わいが広がる……ということだけど。
“たまごをかけた焼きそば”は旨いのか?そもそも、焼きそばに卵をかけて旨いのか?
そもそも、卵黄のおいしさをペーストにしたといっても、卵黄そのものというわけじゃない。
じゃあ実際に普通のカップ焼きそばに卵をかけて、食べ比べをしてみよう!
サッポロ一番「オタフクお好みソース味焼そば」
用意したのはサッポロ一番「オタフクお好みソース味焼そば」。
広島県の老舗ソースメーカー、オタフクソースのお好み焼きソースを使った焼きそばだ。
生卵は「たまごかけ風焼そば」のきみまろペーストにあわせて、卵黄だけを使うことにする。
さてさて、「たまごかけ風焼そば」は旨いのか。
“たまごをかけた焼そば”の味わいとはどう違うのか!?
いざ食べ比べ
それでは双方お湯を注いで3分間。
湯を切りソースを混ぜて、“たまご”をトッピングすれば出来上がり。
のびないうちに味わってみよう。
たまごかけ風焼そば
しっかり味がついていて、半熟煮卵の黄身を絡めて食べているよう
まずは「たまごかけ風焼そば」から。
ちょっと色の薄い焼きそばは、鰹節が香る和風ソースのようだ。
“きみまろソース”をかけると、なんだか卵焼きのような香りになった。
味はどうかな?
“きみまろソース”のたっぷりかかったところをひとすすり。
とろっとしたソースが絡まる麺が舌に触れると、意外にもどっしりした卵味が広がる。
なんというか半熟手前のとろっとした煮卵の黄身を絡めて食べているような、まろやかな口当たり。
小袋に残った“きみまろソース”を舐めてみると、けっこうしっかりと出汁や醤油味がついてる。
しょうゆが利いたあっさり目の焼きそばに、このソースをかけるとこってり系の味わいに早変わり!
たまごをかけた焼そば
ソースの強い味もマイルドに。まさにまろやか
さて次に卵黄をトッピングした「オタフクお好みソース味焼そば」。
ちょっと太目の麺はいかにも焼きそばらしく、ソースの色と香りに染まってる。
なお「オタフクお好みソース味焼そば」にはマヨネーズも付属しているけど、入れてしまうと比較にならないから今回は省略。
ぷつりと黄身をつぶし、麺にまぶしてひとすすりすると――。
麺の熱で少々とろみを増した卵黄がソースの強い味わいを包み込み、やや薄味になることも手伝って実にマイルド。
ソースのインパクトが薄れた分卵黄のコクが加わって、これぞまろやか!って感じだ。
“手軽さ”だけでなく“温められる”強み
どっちが好み?
「たまごかけ風焼そば まろ旨ソース味」は、まるで半熟煮卵の黄身だけを絡めて食べているような、濃厚でまったく新しい味わいの焼きそばだった。
けどやっぱり、“まろやかさ”という点においてはさすがに生卵にかなわなかったみたい。
とはいえ生卵にはひとつ大きな問題が……。“冷たい”ってことだ。
焼きそばがどうしてもぬるくなっちゃうから、おいしさも目減り気味。
とはいうものの、卵をへたに温めれば固まっちゃって、まろやか効果も台無しに。
その点「たまごかけ風焼そば」の“きみまろペースト”は、ソースと一緒にふたの上に乗せておけば程よく温まって、固まることもない。
またそれ自体で完結しているから、出先でも気軽に食べられるのがうれしい。
濃厚卵風味のまったく新しい焼きそば「たまごかけ風焼そば まろ旨ソース味」、ぜひその舌で実際に味わってみるべし!