【高評価】「あっさり系ラーメンの極北か」 「Mk3」さんの「日清食品　麺職人　鯛だし仕立ての塩」についてのクチコミ・評価

あっさり系ラーメンの極北か
非常に個性的な味設計のラーメンで、こういう斬新で難しい造りをやってくるのは麺職人ならでは。
ざっくり言うと、麺そのものの味を強調する極端な薄味と、そこを引き締めるスパイスの強さとの併せ技です。

最初食べ始めの印象だと「味がない？！」とすら感じるほど塩気薄い。でもスープを飲んだら判るようにダシはしっかり効いてて、慣れると麺自体の小麦味にそのダシと薄塩が乗り、非常に繊細なうまさが感じ取れるようになります。
あっさり系のラーメンというものを突き詰めるとこう行くか、という感じ。
更にスープには白髪ネギ・針生姜・糸唐辛子と豊富な和風スパイスが浮いて、これが薄味で曖昧になりかねない印象をキリっと引き締め上手くまとめています。何気に結構辛いよ。

魚介系の匂いがついた油も浮いていますが、量が控えめで薄味の繊細さとよくバランスが取れています。ラ王あたりの場合、薄味を補うつもりか脂を無駄に増やし、バランスぶち壊しになってる例が見られるのとは対照的。

麺はいつものストレートでしなやか、コシのある極細麺。こういう繊細な味付けにぴったり。
具はネギとナルト一枚の他、殆どが前述の細かいスパイスだけ、実質「素ラーメン」に近い。まあこれだけ繊細な味に合う具も難しいかな。
名前の印象とおり、和風の吸い物とか、そういうのに範をとったラーメンと言えそう。